多度大社の別宮に祀られる風雨の神。天目一箇神と同じ神とされる。
一目連とは何の神様か
一目連はひとことで言えば風の神です。
多度大社の別宮一目連神社の祭神で、天目一箇神と同じ神とされます。鍛冶の神が、風雨を司る神として信仰された形です。
海が荒れるときに現れるとされ、江戸時代の記録では突風や竜巻をこの神の仕業としています。社殿に扉を設けない形で祀られてきたことでも知られます。
一目連の漢字表記と読み方
読みは「いちもくれん」です。「一目」は目が一つであること、「連」はその眷属を指すとされます。
天目一箇神と同じ神とされますが、呼び名が変わると性格も変わりました。鍛冶の神が、風雨の神として恐れられるようになります。
一目連(いちもくれん)
多度大社の別宮で用いられる呼び名。
一目連の物語
風を起こす神として恐れられる
江戸時代の随筆には、突風や竜巻を一目連の仕業とする記述が見られます。
一目連が飛ぶと、風が起こる。
伊勢湾に面した地域では、海が荒れるときにこの神が現れると言われました。恵みではなく、恐れの対象として語られた神です。
船を沈める一方で、遭難した船を助けたという話も残ります。
扉のない社殿
一目連神社は、社殿に扉を設けない形で祀られてきました。
理由は、神が自由に出入りするためとされます。風の神が閉じ込められないように、という考え方です。
神社建築では扉を設けるのが通例なので、これは目立つ例外です。
なぜ鍛冶の神が風の神になったのか
天目一箇神は鍛冶の神です。それがなぜ風雨を司るようになったのか、はっきりした説明はありません。
ふいごとの関わりを指摘する説があります。鍛冶では炉に風を送るためにふいごを使います。風を操る技術が、風そのものを操る力として理解された、という解釈です。
ただしこれは推測で、確かめられてはいません。
一目連は妖怪か神か
検索では妖怪や龍と一緒に調べられますが、多度大社の一目連は、別宮一目連神社に祀られる天目一箇神です。公式由緒は作金者としての伝承と、御稜威を発するとき社殿を出るため御扉を設けないという伝えを紹介しています。
風や暴風をめぐる民間伝承が妖怪説話のように語られることはありますが、神社祭祀上は祭神です。創作作品の「一目連」と、三重県多度の信仰を区別します。
風神と鍛冶神が結びつく理由
天目一箇神は鍛冶・金工の神として知られます。一目連は風雨の威力と結びついて語られます。鍛冶で風を送るふいごとの関係を考える説がありますが、多度大社の公式由緒が「ふいごから風神になった」と断定しているわけではありません。
確認できるのは、同社が天目一箇神を祀り、社殿に御扉がない伝承を持つことです。職能の変化を説明する部分は解釈として示します。
一目連の家系図と家族
一目連の性格と人物像
一目連は、恐れられた神です。
多くの神が恵みをもたらす存在として語られるのに対し、この神は風を起こし、船を沈める側で記憶されました。
扉のない社殿は、神を閉じ込めないための配慮です。祀るというより、なだめる形に近い祀り方と言えます。
一目連を祀る神社
一目連を祀る社は、多度大社の別宮が中心です。
伊勢湾に面した地域で、海が荒れるときに現れる神として信仰されました。分社はほとんどありません。
多度大社は伊勢神宮とあわせて参るものとされ、「お多度かけねば片参り」と謡われました。
一目連が現代に残した痕跡
一目連の名は、言い伝えに残りました。
「一目連が飛ぶ」: 突風や竜巻が起きることを指す言い方。伊勢湾周辺で用いられた。
扉のない社殿: 神が自由に出入りするための形とされる。神社建築では例外的。
一目連のご利益
風雨除け
風を司る神であることによる。
航海安全
海が荒れるときに現れるとされたことによる。
製鉄・鍛冶
天目一箇神と同じ神とされることによる。
一目連についてよくある質問
一目連とはどんな神様ですか。
多度大社の別宮に祀られる風雨の神です。天目一箇神と同じ神とされ、突風や竜巻を起こすと恐れられました。
なぜ社殿に扉がないのですか。
風の神が自由に出入りするためとされます。神社建築では扉を設けるのが通例なので、目立つ例外です。
一目連と天目一箇神は同じですか。
同じ神とされます。ただし呼び名が変わると性格も変わり、鍛冶の神から風雨の神として信仰されるようになりました。
一目連は妖怪ですか。
多度大社では別宮一目連神社の祭神、天目一箇神として祀られます。風の怪異をめぐる民間伝承や創作上のキャラクターとは分けて考えます。
一目連は龍神ですか。
風雨や水に関わる伝承から龍と結びつけて語られることはありますが、多度大社の公式祭神名は天目一箇神です。