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日本神話

天目一箇神とは何の神様か|家系図・物語・祀る神社

天目一箇神  / アメノマヒトツノカミ

天津神

一つ目の鍛冶の神。製鉄の神とされ、一つ目小僧の源流とも言われる。

天目一箇神とは何の神様か

天目一箇神はひとことで言えば鍛冶の神です。

名の「目一箇(まひとつ)」がそのまま姿を表しており、目が一つとされます。天岩戸の場面で、刀・斧・鉄鐸を作ったと伝えられます。

目が一つである理由は、炉の火を片目で見る鍛冶の作業に由来するという説があります。民俗学では一つ目小僧の源流を、この神の零落に求める説があります。

天目一箇神の漢字表記と読み方

読みは「あめのまひとつ」です。「目一箇」は目がひとつという意味そのままです。

神名が姿を直接表す例は多くありません。アメノウズメイシコリドメと同じく、特徴や職能がそのまま名になった神です。

天目一箇神(あめのまひとつのかみ)

日本書紀での表記。

天之麻比止都禰命(あめのまひとつねのみこと)

古語拾遺での表記。

天目一箇神の物語

  1. 天岩戸で金属を打つ
  2. なぜ目が一つなのか
  3. 一つ目小僧との関わり
  4. 天目一箇神と天津麻羅の違い
  5. 一目連・龍神との関係
  6. ダイダラボッチ・徐福との関係は確定か

天岩戸で金属を打つ

アマテラスが岩戸に隠れたとき、神々は連れ出すための道具を用意しました。

古語拾遺によれば、天目一箇神は刀・斧・鉄鐸(さなぎ)を作ったとされます。鉄鐸は金属製の鈴で、祭りに用いる道具です。

同じ場面で、イシコリドメが鏡を、タマノオヤが玉を作りました。それぞれの技術を持つ神が並んで登場する場面です。

なぜ目が一つなのか

目が一つである理由について、鍛冶の作業に由来するという説があります。

炉の中の鉄の色を見て温度を判断するとき、片目を細めて覗く必要があります。高温の光を見続けると片目を傷めるため、鍛冶職人に片目の悪い者が多かった、という解釈です。

火を見る目が、片方だけ潰れる。

製鉄の技術者集団が信仰した神が、その姿で表されたと考えられています。

一つ目小僧との関わり

民俗学では、一つ目小僧の源流を鍛冶の神に求める説があります。

力を失った神が、時代とともに妖怪になる。この変化を零落(れいらく)と呼びます。

山の神が天狗に、水の神が河童に、鍛冶の神が一つ目小僧に。

製鉄が山で行われ、その集団が里から離れて暮らしたことも、妖怪化の背景にあると考えられています。

天目一箇神と天津麻羅の違い

両者は天岩戸の祭具作りと鍛冶に関わるため同一視されることがあります。しかし古事記は天津麻羅、日本書紀・古語拾遺などは天目一箇神をそれぞれ記し、同一神だと明記しません。

資料によって道具の担当も異なります。同じ鍛冶神とする説があるが確定しないという形で整理します。

一目連・龍神との関係

多度大社の別宮・一目連神社は天目一箇神を祀り、神社の由緒では一目連大神として風雨や天候に関わる信仰を伝えます。このため龍神として語られることもあります。

鍛冶神がそのまま龍になったと古典が記すわけではありません。神社で育った風雨の信仰と、古語拾遺の金属加工の伝承を分けます。

ダイダラボッチ・徐福との関係は確定か

一つ目や製鉄という特徴から、一つ目小僧、山の巨人、渡来技術者の伝説と関連づけられることがあります。しかしダイダラボッチや徐福を天目一箇神の正体とする古典資料はありません。

検索候補に出る説は、共通点と直接の史料を分け、同一視は未確定と明示します。

天目一箇神の家系図と家族

天目一箇神の親: アマツヒコネ

天目一箇神のきょうだい: アメノミカゲともに金属を司るヒコサシリともに道具を作る神

天目一箇神の性格と人物像

天目一箇神は、技術そのものが神になった例です。

物語らしい物語はなく、天岩戸の場面で道具を作ったこと以外の事績はほとんど残りません。それでも各地の製鉄の地に祀られ、名を残しました。

姿の異様さが記憶され、妖怪の側へ渡っていったという点で、他の神と違う道をたどっています。

天目一箇神を祀る神社

天目一箇神を祀る社は、製鉄の行われた土地に分布します

多度大社の別宮が代表で、ほかに播磨・出雲など、たたら製鉄の跡が残る地域に見られます。

数は多くありませんが、土地の産業と結びついた祀られ方をしている点が特徴です。

多度大社(たどたいしゃ)

北伊勢大神宮とも称される

地図で開く

多度大社の住所: 三重県桑名市多度町多度1681番地

多度大社の御祭神: 天津彦根命/別宮に天目一箇神

多度大社のご利益: 製鉄・厄除け

別宮の一目連神社に天目一箇神を祀る。天津彦根命の子とされる。

一目連神社は社殿に扉を設けない形で祀られてきた。

周辺の宿をさがす

多度大社へ参拝するときの、三重県桑名市の宿を探せます。

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天目一箇神が現代に残した痕跡

天目一箇神の名は、妖怪と製鉄の地に残りました

一つ目小僧: 鍛冶の神が零落した姿とする説がある。神が力を失って妖怪になる例として語られる。

たたら製鉄の地の社: 播磨・出雲など、製鉄の跡が残る地域に社が見られる。

天目一箇神のご利益

製鉄・鍛冶

本来の職能。金属を扱う仕事の守り神とされる。

刃物・工具

刀と斧を作ったことによる。

眼病平癒

目に関わる神とされたことによる。

天目一箇神についてよくある質問

天目一箇神とはどんな神様ですか。

鍛冶の神です。目が一つとされ、天岩戸の場面で刀・斧・鉄鐸を作ったと伝えられます。

なぜ目が一つなのですか。

炉の中の鉄を片目で覗く鍛冶の作業に由来するという説があります。高温の光を見続けると片目を傷めるため、鍛冶職人に片目の悪い者が多かったという解釈です。

一つ目小僧と関係がありますか。

民俗学では、一つ目小僧の源流を天目一箇神に求める説があります。神が力を失って妖怪になる零落の例として語られます。

天目一箇神を祀る神社はどこですか。

三重県の多度大社の別宮、一目連神社が代表です。ほかに播磨・出雲など製鉄の行われた地域に社があります。

天目一箇神と一目連は同じですか。

多度大社の別宮では天目一箇神を一目連大神として祀ります。鍛冶神の古典伝承と、風雨を司る神社信仰は分けて理解します。

天目一箇神はダイダラボッチや徐福ですか。

同一と確認できる古典資料はありません。一つ目・製鉄・渡来技術などの共通点から生まれた関連説です。