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日本神話

タマノオヤ(玉祖命)とは何の神様か|家系図・物語・祀る神社

玉祖命  / タマノオヤノミコト

天津神

天岩戸で八尺瓊勾玉を作った玉造りの神。

タマノオヤとは何の神様か

タマノオヤはひとことで言えば玉造りの神です。

天岩戸の場面で、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)を作りました。

同じ場面で、イシコリドメが鏡を、天目一箇神が刀と斧を作っています。それぞれの技術を持つ神が並んで登場する構成です。作られた勾玉は、のちに三種の神器のひとつとなります。

タマノオヤの漢字表記と読み方

読みは「たまのおや」です。「オヤ」は祖を表します。

玉を作る者たちの祖という名です。イシコリドメが石凝姥(石で凝り固める老女)であるのと同じく、職能がそのまま名になっています。

玉造部(たまつくりべ)という技術者集団の祖神です。

玉祖命(たまのおやのみこと)

古事記での表記。

玉屋命(たまのやのみこと)

古語拾遺での表記。

タマノオヤの物語

  1. 岩戸の前で玉を作る
  2. 三種の神器のひとつになる
  3. 玉造という地名
  4. タマノオヤとタマノヤ、読み方はどちらか
  5. 三種の神器の勾玉を作ったのか

岩戸の前で玉を作る

アマテラスが岩戸に隠れ、世界が闇になりました。

八百万の神々が集まり、誘い出す道具を作ります。

イシコリドメ ─ 鏡
タマノオヤ ─ 八尺瓊勾玉
天目一箇神 ─ 刀・斧・鉄鐸

作られた鏡と玉は、榊の枝に掛けられました。アマテラスが少し戸を開けたとき、鏡に映った自分の姿を見て身を乗り出します。

そこをタヂカラオが引き出しました。

三種の神器のひとつになる

このとき作られた勾玉が、八尺瓊勾玉です。

天孫降臨のとき、鏡・剣とともにニニギに授けられました。三種の神器のひとつです。

鏡(八咫鏡)・剣(草薙剣)・玉(八尺瓊勾玉)。

三種の神器は、いずれも神話の中で誰かが作った、あるいは得たものです。玉を作ったのがタマノオヤでした。

玉造という地名

玉造部という技術者集団が、各地で勾玉を作りました。

その跡が玉造という地名として残っています。島根県の玉造温泉、宮城県の玉造郡、大阪の玉造など、全国にあります。

地名が、産業の跡を示す。

山口県の玉祖神社が中心の社で、周防国一宮です。玉造部の本拠であったと伝えられます。

タマノオヤとタマノヤ、読み方はどちらか

一般にはたまのおやのみことと読みますが、玉屋命などの表記から「たまのや」と読む伝承もあります。神名の「オヤ」を職能集団の祖と解する説がある一方、読みそのものにも古くから揺れがあります。

検索で「玉祖命 読み方」が問われたときは、一つを誤読として切り捨てず、本文・神社名・別表記で読みが変わることを示すのが正確です。

三種の神器の勾玉を作ったのか

天岩戸の場面で、玉祖命や玉作りの祖にあたる神が八尺瓊勾玉を作る伝承があります。その玉が天孫降臨で鏡・剣とともに授けられるため、三種の神器の玉と結びつけて説明されます。

ただし古事記・日本書紀の一書・古語拾遺では、神名や祭具を作る担当の書き方が一致しません。どの資料でも完全に同じ製作者名が出るわけではない点を残します。

タマノオヤの家系図と家族

タマノオヤのきょうだい: イシコリドメ五伴緒天日鷲神ともに神宝を作るオオタマルワケ玉祖連の同族とされるヒコサシリともに祭具を作る神

タマノオヤの性格と人物像

タマノオヤは、技術者の祖です。

物語らしい事績は、岩戸の場面で玉を作ったことだけです。それでも三種の神器のひとつを作りました。

記紀には、技術を持つ神が何柱も登場します。鏡のイシコリドメ、金属の天目一箇神、玉のタマノオヤ。それぞれが職能集団の祖とされ、神話が氏族の由来を語る役目を果たしています。

タマノオヤを祀る神社

山口県防府市の玉祖神社は周防国一宮で、玉祖命を祀ります。山口県公式観光情報も、勾玉や管玉を作る人々の祖先神として案内しています。

石上神宮は神剣を祀る重要な社ですが、主祭神に玉祖命を確認できません。神宝に関係するという広い連想ではなく、本人を祭神とする玉祖神社を掲載します。

玉祖神社(たまのおやじんじゃ)

周防国一宮

地図で開く

玉祖神社の住所: 山口県防府市大字大崎1690

玉祖神社の御祭神: 玉祖命ほか一座

玉祖神社のご利益: 宝飾・ものづくり・技術向上

山口県公式観光情報が、勾玉や管玉を作る人々の祖先神・玉祖命を祭神として案内する。

周辺の宿をさがす

玉祖神社へ参拝するときの、山口県防府市の宿を探せます。

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タマノオヤが現代に残した痕跡

タマノオヤの名は、地名に残りました

玉造(たまつくり): 全国に残る地名。玉造部が住んだ跡とされる。島根の玉造温泉が知られる。

八尺瓊勾玉: 三種の神器のひとつ。天岩戸の場面でこの神が作ったとされる。

タマノオヤのご利益

玉造・宝飾

玉を作る技術の祖であることによる。

技術向上

職人の守り神とされることによる。

厄除け

勾玉が魔除けとされてきたことによる。

タマノオヤについてよくある質問

タマノオヤとはどんな神様ですか。

天岩戸の場面で八尺瓊勾玉を作った神です。玉造部という技術者集団の祖とされます。

玉造という地名と関係がありますか。

あります。玉造部が勾玉を作った跡が地名として残ったとされます。島根の玉造温泉、宮城の玉造郡などが知られます。

どんな玉を作ったのですか。

天岩戸の場面で、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)を作ったとされます。三種の神器のひとつにあたります。

玉祖命は「たまのおや」と「たまのや」のどちらですか。

一般には「たまのおや」と読みます。玉屋命などの別表記や神社伝承では「たまのや」に近い読みもあり、資料による揺れがあります。

玉祖命を祀る代表的な神社はどこですか。

山口県防府市の玉祖神社です。周防国一宮で、玉作りの祖神である玉祖命を祀ります。

タマノオヤと併せて覚えたい言葉・用語

三種の神器(さんしゅのじんぎ)

八咫鏡・草薙剣・八尺瓊勾玉の三つ。天孫降臨の際にニニギへ授けられた。

天孫降臨(てんそんこうりん)

アマテラスの孫ニニギが高天原から地上へ降りたこと。

草薙剣(くさなぎのつるぎ)

ヤマタノオロチの尾から出た剣。三種の神器のひとつ。天叢雲剣ともいう。

一書(あるふみ)

日本書紀が本文とは別に併記する異伝。「一書に曰く」の形で複数載る。