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日本神話

天火明命とは何の神様か|家系図・物語・祀る神社

天火明命  / アメノホアカリノミコト

太陽 天津神

ニニギの兄とされる神。尾張氏の祖で、ニギハヤヒと同一とする説がある。

天火明命とは何の神様か

天火明命はひとことで言えば尾張氏の祖神です。

アメノオシホミミの子で、ニニギの兄とされます。名の「ホアカリ」は稲穂が実って輝くさまを指すとする説があります。

ニギハヤヒと同一とする説があり、もし同じなら尾張氏と物部氏が同じ祖を持つことになります。

天火明命の漢字表記と読み方

読みは「あめのほあかり」です。「ホ」は火ともとも解されます。

火が明るいと読めば太陽の神、穂が明るいと読めば稲の神になります。どちらの性格も持つと理解されています。

天火明命(あめのほあかりのみこと)

記紀での表記。

天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかりのみこと)

籠神社などで用いられる長い名。

天火明命の物語

  1. ニニギの兄
  2. 尾張氏の祖
  3. ニギハヤヒと同じか
  4. 天火明命の系図と妻は資料で異なる
  5. ニギハヤヒとの同一説は確定ではない

ニニギの兄

アメノオシホミミの子として、ニニギの兄にあたります。

天孫降臨で地上へ降りたのは弟のニニギでした。兄は降臨に加わらず、別の系統として尾張の地に根を張ったとされます。

兄ではなく弟が継ぐという形は、記紀に繰り返し現れます。オオクニヌシ八十神ホオリホデリと同じです。

尾張氏の祖

天火明命は、尾張氏の祖神とされます。

尾張氏は現在の愛知県一帯を治めた一族で、熱田神宮の祭祀に関わりました。ヤマトタケル草薙剣を預けたミヤズヒメも、この一族の出とされます。

京都府北部の籠神社は、この神を主祭神とする丹後国一宮です。海部(あまべ)氏が代々奉斎してきました。

ニギハヤヒと同じか

先代旧事本紀という書物は、天火明命とニギハヤヒを一つの長い名で記します。

天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊

両者が同じ神であるという立場です。

もし同一なら、尾張氏と物部氏が同じ祖を持つことになります。どちらも大和政権の成立に深く関わった一族です。

ただし記紀は両者を別に記しており、確定していません。

天火明命の系図と妻は資料で異なる

検索では「天火明命の妻」「系図」がよく調べられます。ところが、古事記・日本書紀・先代旧事本紀・神社系図では、系譜や同一視の仕方が一致しません。古事記ではアメノオシホミミの子として火明命が挙がり、日本書紀にも系譜の異なる一書があります。

妻や子孫を一つの系図へ強引にまとめると、異なる資料の伝承を混ぜることになります。どの文献・社伝による系図かを明記して読む必要があります。

ニギハヤヒとの同一説は確定ではない

先代旧事本紀は、天火明命とニギハヤヒを結ぶ長い神名を載せます。一方、古事記は火明命と邇芸速日命を別の場面・別の系譜で扱います。

同一説があることと、古典全体で同一と確定することは別です。

尾張氏と物部氏の祖神系譜を調べるときは、先代旧事本紀の伝承なのか、古事記・日本書紀の記述なのかを切り分けると混乱が減ります。

天火明命の家系図と家族

天火明命の親: オシホミミタクハタチヂヒメ

天火明命のきょうだい: ニニギタケヒラトリともに国造の祖とされる

天火明命の妻・夫: アメノミチヒメ

天火明命の性格と人物像

天火明命は、降りなかった兄です。

弟ニニギが天孫として降臨し、天皇家の祖となりました。兄は加わらず、別の一族の祖となります。

記紀は、天皇家以外の有力な一族にも祖神がいることを記しています。天火明命とニギハヤヒは、その代表例です。

天火明命を祀る神社

京都府宮津市の籠神社は、公式由緒で天孫彦火明命を主祭神としています。宮津市も祭神を天火明命と案内しています。

熱田神宮は尾張氏との歴史的な関係を考えるうえで重要ですが、主祭神は熱田大神です。天火明命本人を祀る代表社としては、祭神が一致する籠神社を掲載します。

籠神社(このじんじゃ)

丹後国一宮

地図で開く

籠神社の住所: 京都府宮津市字大垣430

籠神社の御祭神: 彦火明命

籠神社のご利益: 家内安全・産業繁栄

公式由緒が天孫彦火明命を主祭神とする。海部氏が奉斎してきた。

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籠神社へ参拝するときの、京都府宮津市の宿を探せます。

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天火明命が現代に残した痕跡

天火明命の名は、氏族の系譜に残りました

尾張氏: 天火明命を祖神とする一族。熱田神宮の祭祀に関わった。

海部氏系図: 籠神社に伝わる系図。現存最古の系図とされ、国宝に指定されている。

天火明命のご利益

五穀豊穣

「穂が明るい」という名の解釈による。

産業繁栄

尾張氏の祖として、土地を治める神とされることによる。

開運

太陽の性格を持つとされることによる。

天火明命についてよくある質問

天火明命とはどんな神様ですか。

アメノオシホミミの子で、ニニギの兄とされます。尾張氏の祖神で、京都の籠神社(丹後国一宮)の主祭神です。

ニギハヤヒと同じですか。

同一とする説があります。先代旧事本紀が両者を一つの長い名で記しているためです。記紀は別に記しており、確定していません。

子孫はどうなったのですか。

尾張氏の祖とされます。熱田神宮のある尾張の地に勢力を持った一族で、草薙剣の管理にも関わりました。

天火明命の妻は誰ですか。

文献や神社系図で系譜が異なるため、一人に確定して答えることはできません。どの資料による系図かを示して確認する必要があります。

天火明命を主祭神とする神社はどこですか。

京都府宮津市の籠神社が代表的です。公式由緒は天孫彦火明命を主祭神としており、丹後国一宮です。

天火明命と併せて覚えたい言葉・用語

天孫降臨(てんそんこうりん)

アマテラスの孫ニニギが高天原から地上へ降りたこと。

草薙剣(くさなぎのつるぎ)

ヤマタノオロチの尾から出た剣。三種の神器のひとつ。天叢雲剣ともいう。

一書(あるふみ)

日本書紀が本文とは別に併記する異伝。「一書に曰く」の形で複数載る。