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日本神話

アメノヒボコ(天日槍)とは何の神様か|家系図・物語・祀る神社

天日槍  / アメノヒボコ

太陽 天津神

新羅から渡来した王子。妻を追って日本へ来た。

アメノヒボコとは何の神様か

アメノヒボコはひとことで言えば渡ってきた神です。新羅の王子とされ、垂仁天皇の代に日本へ来たと記されます。

妻が「私の国へ帰ります」と言って難波へ去ったため、追いかけてきました。しかし難波では入国を拒まれ、但馬(兵庫県北部)に落ち着きます

子孫にタジマモリ、そして神功皇后がいます。渡来系の血が皇統に入っている形です。

アメノヒボコの漢字表記と読み方

読みは「あめのひぼこ」です。「アメ」は天「ヒ」は日「ボコ(矛)」は槍を指します。

天の日の矛という意味です。

「ヒボコ」は、太陽神を祀る祭具を指すとする説があります。矛に神が宿るという考え方です。

個人名ではなく、太陽を祀る渡来集団の象徴であったとする見方が有力です。

天日槍(あめのひぼこ)

日本書紀での表記。

天之日矛(あめのひほこ)

古事記での表記。

アメノヒボコの物語

  1. 赤い玉から生まれた妻
  2. 妻を追って日本へ
  3. 持ってきた宝
  4. 子孫に神功皇后

赤い玉から生まれた妻

古事記は、こんな話を伝えます。

新羅のある沼のほとりで、女が昼寝をしていました。日の光が虹のようにその陰部を射し、女は身ごもって赤い玉を産みます。

この玉を手に入れたアメノヒボコが持ち帰ると、玉は美しい乙女に変わりました

二人は夫婦になります。

しかしアメノヒボコが驕り、妻を罵るようになりました。

我は、あなたの妻となるべき女ではありません。我が祖の国へ行きます。

妻を追って日本へ

妻は小舟に乗って逃げ、難波にたどり着きました。

のちに比売碁曽社(ひめごそのやしろ)阿加流比売神(あかるひめのかみ)として祀られます。

アメノヒボコは追いかけてきましたが、難波の海の神が入国を阻みました

仕方なく別の道から入り、各地を巡って、最後に但馬に落ち着きます。

国が渡来者を受け入れる、その境界のありようが描かれています。

持ってきた宝

アメノヒボコは、八種の神宝を持って来たと記されます。

珠が二つ、振ると波を起こす比礼、風を起こす比礼、鏡、剣など。

これらは出石(いずし)の神宝として、兵庫の出石神社に伝えられました。

宝物には波や風を操る力があるとされます。

渡来人が持ち込んだ技術が、神宝として語られたとする見方があります。金属加工や航海術を指すという解釈です。

子孫に神功皇后

アメノヒボコの系譜は、意外なところにつながります。

アメノヒボコ
↓ 数代
タジマモリ ─ 常世から橘を持ち帰った人物

葛城高額比売

神功皇后

つまり神功皇后は、新羅の王子の子孫ということになります。

その神功皇后が、新羅へ遠征したと記されるのは示唆的です。

渡来系の血が皇統に組み込まれていることを、記紀が隠していない点は注目されます。

アメノヒボコの家系図と家族

アメノヒボコの妻・夫: アカルヒメ

アメノヒボコの子・子孫: タジマモリ子孫神功皇后子孫

アメノヒボコの性格と人物像

アメノヒボコは、外から来た神です。

妻に逃げられ、追いかけ、入国を拒まれ、それでも別の道から入って定着しました。

神話のなかで、これほど移住者としての苦労が書かれる例はほかにありません。

驕って妻を罵ったという、人間らしい欠点も記されています。

日本の神話が、外来のものを排除せず、系譜のなかに取り込んだことを示す存在です。

アメノヒボコを祀る神社

アメノヒボコを祀るのは、兵庫県豊岡市の出石神社です。但馬国一宮にあたります。

八種の神宝を出石の神宝として伝える社です。

滋賀県の鏡神社など、この神が巡ったとされる各地に伝承が残ります。近江から若狭、但馬にかけて分布します。

妻とされるアカルヒメは、大阪の比売許曽神社に祀られます。

出石神社(いずしじんじゃ)

但馬国一宮

地図で開く

出石神社の住所: 兵庫県豊岡市出石町宮内99

出石神社の御祭神: 出石八前大神・天日槍命

出石神社のご利益: 開運

天日槍命を配祀する。八種の神宝を出石の神宝として伝える。

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出石神社へ参拝するときの、兵庫県豊岡市の宿を探せます。

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アメノヒボコが現代に残した痕跡

アメノヒボコの物語は、地名と系譜に残りました

出石(いずし): 兵庫県豊岡市の地名。八種の神宝を伝える出石神社がある。

但馬: 兵庫県北部。この神が落ち着いた土地とされる。

赤い玉: 日の光を受けて生まれた玉。妻アカルヒメの由来。

アメノヒボコのご利益

産業守護

渡来の技術を伝えたとされることによる。

海上安全

海を渡ってきた神であることによる。

開運

八種の神宝を持ち来たったことによる。

アメノヒボコについてよくある質問

アメノヒボコとはどんな神様ですか。

新羅の王子とされる渡来の神です。逃げた妻を追って日本へ来ましたが難波では入国を拒まれ、但馬に落ち着きました。

神功皇后の先祖なのですか。

そう記されます。数代を経てタジマモリが出て、その系統から神功皇后が生まれたとされます。

どこに祀られていますか。

兵庫県豊岡市の出石神社が但馬国一宮としてこの神を祀り、持参したとされる八種の神宝を伝えています。