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日本神話

八上比売とは何の神様か|家系図・物語・祀る神社

八上比売  / ヤガミヒメ

大地 国津神

因幡の白兎が予言した、オオクニヌシの最初の妻。

八上比売とは何の神様か

八上比売はひとことで言えば兎が予言した姫です。

因幡の美しい姫で、八十神たちが競って求婚しました。荷物持ちとして従っていたオオクニヌシが皮を剥がれた兎を助けたところ、兎は「あなたが姫を得る」と予言します。

そのとおりになり、八十神の怒りを買って兄弟殺しが始まりました

八上比売の漢字表記と読み方

読みは「やがみひめ」です。因幡国八上郡(いまの鳥取県)の地名によります。

土地の名を冠した姫という形は、記紀に多く見られます。その土地を代表する存在という意味を持ちます。

八上比売(やがみひめ)

古事記での表記。因幡国八上郡の名による。

八上比売の物語

  1. 八十神が求婚に向かう
  2. 兎の予言
  3. 子を木の股に挟んで帰る
  4. 八上比売は因幡の白兎で何をしたのか
  5. 表記・読み方と伝承地を混同しない

八十神が求婚に向かう

オオクニヌシの兄たち八十神は、八上比売に求婚しようと因幡へ向かいました。

オオクニヌシは袋を負わされ、従者として最後を歩かされます

途中、気多の岬で皮を剥がれて泣いている兎に出会いました。八十神は「海水を浴びて風に当たれ」と嘘を教え、兎はいっそう苦しみます。

兎の予言

遅れて来たオオクニヌシは、兎に真水で洗い、蒲の穂を敷いて転がれと教えました。

兎は回復し、こう告げます。

八十神は、必ず八上比売を得られないでしょう。あなたが得るのです。

そのとおりになりました。姫は八十神を退け、オオクニヌシを選びます

因幡の白兎の話は、ここで完結します。単なる動物助けの話ではなく、誰が国を継ぐかを決める場面です。

子を木の股に挟んで帰る

のちに八上比売はオオクニヌシの子を産みました。

ところが正妻スセリビメを恐れ、生んだ子を木の股に挟んで因幡へ帰ったと古事記は記します。

その子が木俣神です。名は、この経緯から付けられました。

選ばれた姫が、正妻を恐れて去る。

最初の妻でありながら、物語からは静かに退場します

八上比売は因幡の白兎で何をしたのか

検索では「因幡の白兎の姫は誰か」「白兎と八上比売の関係」がよく問われます。八上比売は兎を治療した人物ではありません。傷ついた兎を助けたのはオオクニヌシで、回復した兎が「八上比売を得るのはあなた」と予告しました。

兎を助ける → 姫が求婚者を選ぶ → 八十神の迫害が始まる

この三段階を分けると、物語の役割が見えます。八上比売の選択は恋愛だけでなく、オオクニヌシが兄たちから敵視され、国作りへ向かう長い試練の出発点になりました。

表記・読み方と伝承地を混同しない

古事記の表記は八上比売、読みは一般にやがみひめです。名は因幡国八上郡との関係から説明されますが、特定の神社や温泉を古事記の舞台だと断定できるわけではありません。

國學院大學の神名データベースも、神名の土地との関係や祭祀伝承について複数の見方を紹介しています。旅行情報として伝承地を楽しむ場合と、古典本文から確実に言えることは区別しておくのが安全です。

八上比売の家系図と家族

八上比売のきょうだい: トトリともにオオクニヌシの妻

八上比売の妻・夫: オオクニヌシ

八上比売の子・子孫: 木俣神

八上比売の性格と人物像

八上比売は、選ぶ側に立った女神です。

八十神という多数の求婚者を退け、荷物持ちの弟を選びました。自ら決めたわけです。

しかし正妻が現れると、子を置いて去りました。選んだのに、留まれなかった。記紀の女神には、こうした形が繰り返し現れます。

八上比売を祀る神社

八上比売との結びつきを祭神名で確認できる社として、島根県出雲市の御井神社があります。主祭神は木俣神と八上姫大神です。

鳥取県の売沼神社にも八上比売をめぐる伝承がありますが、伝承地の比定には複数の説があります。所在地や由緒を紹介するときは、古事記本文の記述後世の社伝を分けて読む必要があります。

御井神社(みいじんじゃ)

式内社

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御井神社の住所: 島根県出雲市斐川町直江2518

御井神社の御祭神: 木俣神・八上姫大神

御井神社のご利益: 安産・子育て・水の守護

八上比売と、その子である木俣神をともに祀る。社伝では三つの井戸を産湯に用いたとする。

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御井神社へ参拝するときの、島根県出雲市の宿を探せます。

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八上比売が現代に残した痕跡

八上比売の名は、地名に残りました

八上(やかみ): 鳥取県の旧郡名。姫の名の由来。

白兎海岸: 因幡の白兎の舞台とされる鳥取の海岸。

八上比売のご利益

縁結び

オオクニヌシに選ばれた姫であることによる。

安産

子を産んだ話による。

八上比売についてよくある質問

八上比売とは誰ですか。

因幡の美しい姫で、八十神が競って求婚しました。皮を剥がれた兎を助けたオオクニヌシを選び、その最初の妻となりました。

なぜ子を置いて帰ったのですか。

正妻スセリビメを恐れたためと古事記は記します。生んだ子を木の股に挟んで因幡へ帰り、その子が木俣神となりました。

どこに祀られていますか。

鳥取県の売沼神社など、因幡の地に祀る社があります。稲羽の白兎の物語ゆかりの土地です。

因幡の白兎を助けたのは八上比売ですか。

いいえ。傷ついた兎に真水と蒲の穂を使う方法を教えたのはオオクニヌシです。八上比売は兎が予告した求婚の相手です。

八上比売と木俣神を一緒に祀る神社はありますか。

島根県出雲市の御井神社は、木俣神と八上姫大神を祭神としています。社伝には産湯に用いた三つの井戸の話があります。